転勤○十年後の楽しみ

4月は異動・転勤の季節。職場でもチラチラその話題があり、転勤する本人達からは新しい環境へのワクワク感が伝わってきます。

 

私は社会人になってから自分自身に勤務地が変わる転勤はありませんでしたが、子供の頃は転勤族の子で、小学校が3回変わりました。それ以降は、小学校高学年から中学校にかけては父の転勤が県内の近距離だったため転校せず、そのまま高校に入学したのでその後は父だけが単身赴任をしていました。

子供心の記憶に、ある日突然親から「今度引越しするよ」と言われる、それがいつやってくるか分からない、みたいなものがありました。

 

転勤には、何十年か後に過去に住んでいた場所を訪ねるという楽しみがあるなと最近気づきました。観光地を訪れるのとは全く違う、すごくマニアックな旅です。

実際私も過去に住んでいた場所を母と一緒に訪ねる機会がこれまで2度ありました。わざわざそこを訪れたり、どこか旅行先の近くでついでに行ったり。

 

1度目は、生まれた頃に住んでいた場所。もはや乳児の私には記憶が無いので、どちらかと言ったら一緒に行った母の方が懐かしかったと思います。今のように手軽に情報入手できる時代でもなく、誰も知り合いの居ない場所での出産・子育ては想像以上に大変だったと思いますが、とにかく乳児だった私の子育てに日々精一杯だったと話してました。

 

2度目に訪れたのは、幼稚園から小学校低学年まで暮らした場所。この時代は断片的に記憶があります。当時住んでいた家も建て替えられていますが、独特の地形はそのまま。一番印象的だったのが、家の前の通りや周囲の景色の記憶がとても大きいものだったのですが、大人になってから訪れると実はとても細い道だったりしたことです。当時の自分が子供でとても小さかったので、道や建物が大きく見えていたのです。

 

今度、弟も含めて家族みんながそこそこ記憶がある場所を一緒に訪ねようという話が出ています。

観光地でも無い場所で、家族みんなが懐かしくて盛り上がれる場所。もうかなりの年月が経過しているので、景色もガラッと変わっていると思います。現在の景色の中に、何十年も前の自分の記憶とリンクするものがどれだけ見つけられるか楽しみです。